フランスはベルサイユのコングレ宮殿で開催された大茶会をかわきりに、石谷精華堂のだんごは、世界の檜舞台に一躍おどり出ることを叶えました。そして以降、数々の国で開催される〝ジャパンフェスティバル〟において日本の和菓子代表として、世界各国の皆様方に〝だんごという日本文化〟を味わっていただけましたことは、たいへん栄誉なことと感謝しています。
このようにして、海外に出向く際には必ず、打吹公園だんごを紹介する〝栞〟を携えました。手に取っていただくものですから紙質にこだわり、地元特産の因州和紙を採用しました。また表紙の図柄にも凝り、はこた人形や傘踊りなど地元鳥取県の伝統文化をモチーフにした、郷土の板画家(故)長谷川富三郎氏の作品を用いました。そして文面は、日本語と各国の言葉で、ふるさと倉吉を紹介し、打吹公園だんごをここまで導いて下さいました佐方先生と、招いて下さった都市への感謝の気持ちを綴りました。
常に打吹公園だんごに寄り添った栞は、だんごという和菓子文化と共に、ふるさと鳥取・倉吉、さらには日本の気高い伝統文化を、海外の皆様にお伝えできたのではと思っています。